メロウ、グルーヴィ、ノスタルジック、アーバン、DJ/選曲ユニット「wollem(ウォルム)」のブログです。
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先日、完成して、もう何枚かは配られているwollemのコンピCD。
その中に収められている24曲の解説とサイトウトモヤ氏による
粋なレコメンデーション。CD持ってる人は聴きながら、持ってない人は
想像しながら(楽しみにしながら)読んでみてください。
KO
〜wollem presents〜『summer sample 2011』
あなたが手にしているコノ2枚一組のCDは、晴天に恵まれた夏の一日を1時間毎にチャプター分けし、各シチュエーションにBGMを配したサントラである。
2名のDJ "KO&MASAKAZU" がそれぞれのフェイバリット・レコードを用い、イマジネーションという名の羅針盤を頼りに丁寧に選曲し並べた全24曲には、広範囲のリスナーに対し「夏の定番ディスク」と成りえる魅力が備わっている。「wollem ~summer sample~」の其処彼処に散りばめられた、夏にフィットするメロウネスと適度なポップ・センスに耳と想像力を傾ければ、その理由が鮮やかに浮かび上がってくるはずです。・・・サイトウトモヤ
7月某日、整理の行届いたマサカズ宅での選曲作業。外はジリジリと音をたてていた陽射しも海の向こうへ姿を隠し、今年一番の夜空が広がっている。よく冷えた缶ビールで乾杯を済まし、レコード・バッグから溢れるほど湧き出るアイディアを、呼吸を整えながら整理し並べてゆく2人。後記する各曲へのコメントは、その時の音声を全て録音し、それをこのブックレットに収まる範囲に編集したもの。要は、製作者本人達によるコメンタリーとしてココに収録。
【DISC 1 MORNING SIDE】
a.m.6:00
このCDを今回のコンセプトで作ろうということになったとき、瞬間的に思いついた曲。扉の軋むSEからラフなストリングス、優しいコーラス、全ての要素が一日の幕開けを告げています。
a.m.7:00
学生のころにディスクガレージで教えてもらい、購入したスピリチュアル・ジャズ。流れとしては、まだベッドの中だけど、だんだんと目が覚めてきた感じかな。
a.m.8:00
歌詞の内容はともかく、超有名曲を軽快なボッサでカヴァー。夏の一日が動き始める。
a.m.9:00
J-WAVEでロバート・ハリスがDJを務めるラジオ番組のオープニングで知った曲。夏の夕方に聴いたから、ずっと夕方のイメージでいたんだけど、この流れから、午前にも気持ちよくはまる曲。
a.m.10:00
伸びやかなヤング・ソウル全開のジョニー・ブリストル。ここまでの曲調もさることながら、ここらへんでしっかりと聴かせたいという思いのこもった選曲。
a.m.11:00
バトゥーによる清涼感あふれるアコースティックサウンド。裸でイルカと泳いでるジャケットが有名なブルーアイド・ソウルの大名盤。
p.m.12:00
ご存知、山下達郎の「スパークル」をハワイアン・ファンク・バンド「Greenwood」がカヴァー。原曲の良さを損なわない、素晴らしいカヴァーが夏の正午を涼やかに演出。
p.m.1:00
本CD唯一の日本人ミュージシャン。コミカルなブルースのインストです。この曲でジリッとした夏の午後を感じてもらえたら...
p.m.2:00
ジリリと太陽が顔を焦がすけど、暑さを楽しむように元気よく歩こう!って感じをイメージした選曲。70年代を象徴するディスコ・サウンドなんだけど、それだけじゃなくラテン・AORな要素も入ってる、今も色あせない名曲。
p.m.3:00
こういう曲を正義をもってプレイできるようになったのは「wollem」が始まってから。前後の曲とも相性バッチシです。
p.m.4:00
女性Vo.の胸キュン系ダンス・クラシック、フリーソウル・クラシックの大名盤。気が付くと時刻は午後4時。太陽と水平線が同時に視界に入る時間になりました。
p.m.5:00
真夜中にスティーリー・ダンを聴くのはオザケン(笑)。夕方にチョイスするのがwollem流(笑)。このCDは架空の女の子に向けて作られていて、ターゲット無視と思われつつも、このへんの曲もしっかりおさえておいて欲しいという願望が大きい選曲。
【DISC 2 EVENING SIDE】
p.m.6:00
文句なしにノッてしまうアップテンポなビート、乾いたギターカッティング。乗り込んだ車のエアコンの匂い、カーステレオから聞こえる誰かのミックステープから...
p.m.7:00
夕日が落ちてムラサキがかった空とこの曲のサックスは相性がいい。艶っぽいDr.ロバートのVo.が夜の始まりを告げ、このリズム、このメロディーがwollemのスタンダードとなっていきます。
p.m.8:00
夏の夕焼けクラシック(笑)。このホーン・セクションがたまらない。この曲とDjavanをプレイしたくてwollemを始めたようなもの。
p.m.9:00
wollem特有のリズムを保ちつつ、夜は進行していく。このコンピCDは一日のBGMのように機能してほしいから、そして人生を謳歌してほしいから「POP LIFE」...なんてね。
p.m.10:00
この曲で日中の暑さから救われる、そして報われる。問答無用で本CDの軸となる曲。
p.m.11:00
涼やかなベースラインの上を滑るように歌うヴォーカル。アシッド・ジャズの代名詞的な曲。メロウに揺れながら、変わる日付にソワソワする感覚。そう、There's nothing like this...。
a.m.12:00
AORの代表格ボズ・スキャッグス。「アーバン」はwollemのキーワード。さぁ、大人のパーティーが始まる...
a.m.1:00
キッド・クリオールは夜を華やかに彩る。まるで人生はショーのように。wollem的な興奮はピークに達し、一抹の寂しさを感じつつも、もうしばらく揺れていたい、揺れていてほしいという曲。
a.m.2:00
フィラデルフィアのファンク・バンドBreakwater。「work it out」の方が有名だけど、この時間帯、wollemはこちらをチョイス。
a.m.3:00
ディスコからネオアコへ流れる感じはwollemの真骨頂。幻想的な多重コーラスがパーティーのフィナーレを演出。
a.m.4:00
ひんやりと白んだ空に神秘的なメロディーがフィットする。夜の終わりと朝の始まりをミステリアスにリレーするスピリチュアル・ソウル。
a.m.5:00
充実した一日をベッドの中で静かに振り返る。寝る前に、あと一曲だけ聞かせて...
【DISC1】では夏の高い空から陽が燦々と降り注ぎ、【DISC2】ではオレンジに染まった夕空を夜が覆いつくし、その夜を朝日が追いやっている。この2枚組みのサントラは、そんなごくフツウな夏の一日へのトリビュートなんだね。だからこそ「夏の定番ディスク」に成りえるんだと僕は思う。 最後に、「生粋のサンプリング世代が、真夏の朝6:00~翌朝5:00までの24時間を切り取った、【summer sample】と名を冠した完成品。」そんなトンチの効いたネーミングにもニヤリです。
サイトウトモヤ
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wollem
【wollem(ウォルム)】 Niigata,Japan
MASAKAZU(マサカズ)とKO(コウ)の2人による、選曲/DJユニット、パーティ。メロウでグルーヴィ、ノスタルジックでアーバンなものを「wollem(ウォルム)なもの」と呼び、日々紡いでいきます。
ー profile ー
90年代、MASAKAZUはオックスフォードのBDシャツにNB577が正装だと思い込み、フリーソウルを聴きまくる。 KOは留学先のロンドンでレアグルーヴ漬けに。サバービア誌片手にロンドンのレコ屋を…続きを読む
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