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 wollemを紡ぐということ…
 
２０１１年の暑い夏がピークを迎えようとした頃、何か形に残したくて（wollemはパーティーよりも作品を作る意識でスタートしていたので）、挨拶状的な感覚でコンピＣＤを作ろうと今ではスタジオと呼ばれるマサカズの家へ集まった。最初、コンセプトはなく僕らのプレイリストから抜粋するようなイメージで臨んだのだけどなかなか形にならなかった。それなら夏をイメージして曲を並べたらどうだろう、ただ並べるだけでは芸がないので、一日の時間の流れにＢＧＭをつけるような感覚で選曲してみたらおもしろいんじゃないか、アドバイザー兼まかない料理担当という役割でスタジオに来ていたトモヤと僕ら二人はあれじゃない、これでもない、それは絶対入れよう、などと時に真剣に、時にゲラゲラしながら選曲を終えた。真夜中、それぞれが家路につくその時、マサカズの放ったその言葉でこの作品のタイトルが決まった。僕らはサンプリング世代。それを潔く開き直る爽快でひねくれたタイトルだと笑って決めた。
 
暑い夏も終わりを迎えようとしたある日曜日の午後。スタイルカウンシルのレコードをサンプリングしたジャケットを作ろうとタキザワフォトワークスのスタジオに集まった。プロのカメラマンに冗談みたいな仕事をノーギャラでお願いした。その時一緒になって楽しんでくれたプロカメラマンはその後同じような冗談仕事に３度も付き会うことになる。
 
スタイルカウンシル、ビートルズ、フリッパーズギター…夏、秋、冬とバカで最高に楽しい作業を繰り返した。wollemというニュアンスがなんとなく具体化した。選んだ曲はどれもwollemだし、パッケージされた複数の曲は季節を表現し、流れる時間を紡いだ。レコーディングに参加する人間も増えた。まかない料理が充実した。何よりＣＤを欲しがる人がいてくれ、季節を重ねるごとに興味を持ってもらえた。なんと幸せなことだ。
 
少し時間がかかったけど、シリーズ完結作が出来上がった。僕らは「もう春じゃねぇだろ盤」で通称：春盤と呼ぶことにしている。今回も昨年夏となんら変わらない愛すべきくだらない作業を経て、しばらくは楽しんでもらえそうな作品が出来た。ジャケットのサンプリングソース、曲の並び、ライナーノーツ、全部を楽しんでもらえたらうれしい。そして６月３日のパーティーで一緒に完成を喜んでもらえたらもっとうれしい。
 
wollem spring sample 2012 release party
６月３日（日）20:00-25:00
@ GIVE ME CHOCOLATE
1000yen(1drink+wollem spring sample 2012)
DJs are…
wollem(KO&MASAKAZU)
TARO HIRATA(BBR)
TOMOYA SAITO(IMMIGRANTS CAFÉ)
 
※当日、配布ＣＤ枚数は５０枚を予定しています。数に限りがあると同時に、先着順になりますので何卒ご了承ください。